明治村:近衛局本部付属舎 [風景・建物]
明治村にて近衛局本部付属舎を撮影。
明治21年に東京都千代田区に建設され、昭和42年に解体、昭和52年に移築されたこの建物は、明治20年皇宮警察署庁舎として着工されたものだが、工事中に用途が変更され、宮城の守護と儀仗に当たる近衛局(明治22年、近衛師団と改称)の本部となったものである。付属舎であるこの建物は、その右側にある2階建本館と湯沸所兼渡廊下で連絡していた。
明治44年に師団本部は移転したため、皇宮警察本部がここに移り、坂下護衛所として使用した。
木造平家建瓦葺で内外壁を白漆喰で塗りあげたこの別館は、正面に軽快なアーケードを配した開放的な建物になっており、アーチを縁どる細い水切も軽やかな印象を与えている。古図によれば、創建当初は八つのアーチの柱間に高さ90cm程の鋳鉄製の手摺があり、なお華やかなものであった。しかし、解体時には失われており、このため復原されていないが、基壇等一の所々に開けられた床下換気口の格子金具に当時のデザインの一端をしのぶことができる。
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2012-04-29 19:04
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